■ 外では「先生」、家では「能面」
Kです。
今日は、私たちが一番触れられたくない、仮面の下の素顔についてお話しします。
あなたは、クライアントに対して、こんなアドバイスをしていませんか?
「家族とのコミュニケーションが大切ですよ」
「感謝の言葉を伝えましょう」
「相手の話を傾聴しましょう」
…素晴らしい正論です。
では、聞きます。
あなたは昨日、妻(夫)の目を見て「ありがとう」と言いましたか?
パートナーの話を、スマホを置いて、最後まできちんと聞きましたか?
…ドキッとしたなら、あなたはかつての私と同じです。
14年前、私は整体師として心と身体のバランスを説いていました。
「ストレスを溜めない生活が大事です」なんて、偉そうに語っていました。
しかし、家に帰った私は別人でした。
借金のプレッシャーと仕事の疲れで、常にイライラしていました。
母が「今日、ネットを見ててね…」と話しかけても、「疲れてるんだ、後にしてくれ」と遮る。
食卓では無言。
休日は「寝かせてくれ」と部屋に引きこもる。
外では「優しくて頼りになる先生」を演じ、家では「不機嫌で無口な息子」になる。
この乖離(二重生活)が、どれほど私の精神を蝕んでいたか、当時は気づきもしませんでした。
■「医者の不養生」は許されない
ある夜、母がボソッと言いました。
「あなたは、他人のことは一生懸命治すのに、家族のことはどうでもいいのね」
その言葉は、ナイフのように私の胸に刺さりました。
反論しようとしましたが、言葉が出ませんでした。
図星だったからです。
私は、外の人間(お金をくれる顧客)には愛想を振りまき、
一番身近な人間(無償で支えてくれる家族)には甘えて、ゴミ箱のように扱っていたのです。
これは、治療家として致命的な欠陥です。
よく医者の不養生と言いますが、心の世界において、それは許されません。
なぜなら、あなたの在り方そのものが商品だからです。
家庭という最小単位の社会すら平和にできない人間に、
他人の複雑な人生のもつれを解くことができるでしょうか?
できません。
自分が登ったことのない山に、他人をガイドすることはできないのです。
■ 家族は、あなたを映す「最短距離の鏡」
本山先生(60代の心理療法家)に弟子入りした時、私は真っ先に両親との不仲を相談しました。
「両親が私を理解してくれないんです」
「家が安らげる場所じゃないんです」
私は被害者面をして、妻の悪口を並べ立てました。
先生は、それを黙って聞いた後、静かに言いました。
「Kさん。奥さんは、あなたの鏡よ」
「鏡……ですか?」
「そう。あなたが奥さんに見ている『不機嫌さ』や『冷たさ』は、すべてあなた自身の投影よ。
あなたが心の中で『俺を認めろ』『俺はこんなに頑張ってるんだ』と叫んでいるから、奥さんも同じ周波数で反発しているだけ」
そして、先生は残酷な事実を突きつけました。
「いいこと、Kさん。
一番身近な人間(家族)を掌握できない人間が、どうやって赤の他人(クライアント)を掌握できるの?
あなたが院でやっているのは『治療』じゃないわ。
外面のいい『接客』ごっこよ」
■ まず、家を「聖域」にせよ
その日から、私の修行の場はサロンではなく自宅になりました。
先生から教わった人間掌握術(構造介入)を、まずは両親に対して実践したのです。
• 母の愚痴に対して、アドバイス(正論)を言わずに、ただ「鏡」になる。
• 父の怒りの裏にある「寂しさ」を見抜き、そこに言葉を掛ける。
• 「分かってくれ」という自分のエゴを捨て、相手の脳の構造を観察する。
最初は、怖かったです。
長年冷え切った関係を変えるのは、新規客を集めるより遥かに勇気がいりました。
しかし、結果は劇的でした。
ある晩、私が先生の教え通りに母の話を聞いた後、母が突然泣き出したのです。
「ずっと、無視していたから、なんだかあなたが遠くに行っちゃった気がして」
その夜、久しぶりに母と深い話をしました。
私の借金のことも、弱音も、すべて話しました。
母は呆れながらも、「一緒に頑張ろう」と言ってくれました。
不思議なことに、家庭が安定した翌月から、サロンの売上が跳ね上がりました。
当たり前です。
私の在り方が変わったからです。
背中の「重い荷物(親子のストレス)」が消え、本当の意味でクライアントに向き合えるようになったからです。
■ 嘘をつくのは、もう終わりにしよう
あなたは今、家族の目を見て話せていますか?
子供に、胸を張って自分の仕事を語れますか?
もし、答えがNOなら。
悪いことは言いません。今すぐ「治療家ごっこ」を中断して、家庭を修復してください。
「家族さえ救えない人間に、世界は救えない」
これは、ヒーロー映画のセリフではありません。
私たち対人支援職にとっての、絶対的な職業倫理です。
クライアントは敏感です。
あなたの言葉が、幸せな家庭から出ている「本物の言葉」なのか、
冷え切った家庭から出ている「上っ面の言葉」なのか、本能で見抜きます。
本山先生のメソッドは、単なるカウンセリング技術ではありません。
まずは、あなた自身の人生(プライベート)を再生させるための技術です。
一番身近な人を笑顔にできた時、あなたの治療家としてのステージは、間違いなく一つ上がります。
そのための第一歩、踏み出してみませんか?
追伸:
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家庭を戦場から充電基地に変える技術。
感情論や我慢ではなく、
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